「地域共創ラボ」レポート#1 | Stage-1 第1回 –「地域と仕事」の未来 –
UPDATE:2019.11.22
地域共創ラボがスタート。各々異なるバックグラウンドを持つ34名の方々が、イノベーションを起こすために必要な取り組みついて、会場の床一面や人形を使って活発に議論を交わしました。ワークショップの進行の記録にはグラフィックレコードという手法を用いました(担当:真鍋 薫子さん)。
“「消滅」するか、「進化」するか。その選択が今問われている”
現在世界は人口減少に加え、デジタル化に伴うSociety5.0の到来により劇的な変化の渦中にあります。講師から「消滅するか、進化するか。現状維持も結局は消滅を意味する。」というストレートな投げかけに、会場の空気は緊張感に包まれました
“イノベーションを生むために必要なコストは想像以上に大きい”
進化をもたらすイノベーションを生むために必要なコストをまず単独で行う場合から考えました。優秀な人材確保、助走期間の観点から最低数億円は必要という試算に参加者は驚きを隠せない様子。次いで多数のパートナーの協力を得る場合を、人間を4つのタイプ(役人・芸術家・学者・職人)に分かれて考えました。中心に立ったリーダー役に向かい、各タイプがそれぞれの立場からリーダーに発言を浴びせると、リーダー役は即座にギブアップ。調整というコミュニケーションコスト(認知負荷)の大きさを体感しました。
“イノベーションの創出が難しい日本の縮図が目前に”
リーダーとの信頼関係が構築できない状態で1、5、10年後にそれぞれのタイプがどう振る舞うのかを考えました。芸術家は自分たちだけでコミュニティを作って盛り上がり、役人は支援しようとするが動きが無いために空回り、学者、職人は傍観して徐々に距離が離れて自分の世界へと移っていきました。全員がバラバラとなってしまった様子は、今まさに日本、特に地方が直面している様子を表しているようで、参加者は絶句してしまいました。
“こう着状態の打開策は異なるタイプとの信頼関係構築にあり”
ここでリーダーとの信頼関係がある場合を想定して、再度各タイプの1、5、10年後の振る舞いを考えてみました。すると各タイプが徐々にリーダーとの距離を縮めていっただけでなく、自発的に異なるタイプへ移って交流しようとする行動も現れ始めました。イノベーションを起こし、まちを創る土台には、自分とは異なるタイプとの間に構築する信頼関係、つまり、互いを尊重し、安心して議論ができるフィールドが必要不可欠であることがわかりました。
“気づきと自己変容でハイドリームの実現を”
最後にロードリーム(なりたくないこと)とハイドリーム(なれたら嬉しいこと)を書き出しました。「人はついついロードリームばかり見てしまう。」渋谷氏の言葉が胸に刺さります。「現状を進化させないロードリームには目をつむり、ハイドリームに目を向けよう。自分を知り、周りを知り、また自分が変わる。それが“かせぐまちづくり”を実現する。」渋谷氏の力強い言葉でワークショップは終了。
“友達最強!SDGsの意図が腑に落ちた!”
参加者からは「講師の仰る「友達最強」の意味がよくわかった。自己研鑽と合わせて自分の可能性を広げていきたい。」「SDGsでパートナーシップが大事と言われているが、その重要性をしっかり理解していなかった。このセッションでそれが理解できた。」など、多くの方から信頼関係の重要さに関する言葉が上がりました。
今回のワークショップは自己変容に対する気づきの入り口です。さらなる実践的な深掘りはStage-2で行います。ご興味ある方はご参加ください。
Stage-1 第2回(12/2)は“「地域とお金」の未来”をテーマにしたワークショップです。ご興味のある方は是非ご参加ください。