本人同意・分散型データ流通基盤「Dot to Dot」 柏の葉スマートシティにて活用開始

本人同意・分散型データ流通基盤「Dot to Dot」 柏の葉スマートシティにて活用開始

UPDATE:2021.2.2

データ利活用 柏の葉スマートシティ Dot to Dot

パーソナルデータが、本人の意思に基づき、安心・安全に流通する プラットフォーム「Dot to Dot」を三井不動産と共同開発 柏の葉スマートシティにて活用開始

三井不動産株式会社(代表取締役社長 菰田 正信)、BIPROGY株式会社(代表取締役社長 平岡 昭良)は、生活者が所有するパーソナルデータ※1を、本人の意思に基づき、安心・安全に業種・業界を横断して流通させることを可能とするプラットフォーム「Dot to Dot」を共同で開発しました。「Dot to Dot」は、インターネット上の安全なデータ流通を確保することで、企業やさまざまな分野の研究機関等が相互にデータ連携することを実現し、既存サービスの価値向上、新サービスの開発、研究開発活動等を促進させることができるプラットフォームです。
2020年11月26日より、柏の葉スマートシティにて提供開始し、一般社団法人UDCKタウンマネジメント(代表理事:山下和則)がBIPROGYと共同で管理・運用を行います。
三井不動産、BIPROGY、UDCKタウンマネジメントは、各社の技術・街づくりノウハウを活かし、経済活動・研究開発活動の活性化を図り、人々のより豊かな生活、産業技術の発展に貢献します。

※1:パーソナルデータ
法律で明確に定義されている個人情報に加え、個人情報との境界があいまいなものを含む、個人と関係性が見出される広範囲の情報を指す。(個人の属性情報、移動・行動・購買履歴、ウェアラブル機器からのデータなど個人情報を含むものや、特定の個人を識別できないように加工された 人流情報、商品情報などが含まれる。)

「Dot to Dot」は、生活者が所有するパーソナルデータの活用の意思決定権利は個人にあるという「データの個人主権」と、事業者が責任をもって自社サービスのデータ管理を行い、必要なときのみ他の事業者とデータを連携する「分散型データ管理」の2つの理念に基づき開発されたプラットフォームです。

「Dot to Dot」の名前に込められた思い

「Dot to Dot」とは、“点つなぎの絵”を意味します。個人個人が中心となり、自身のパーソナルデータを自分の趣味嗜好・関心に基づいてつなぎ合わせる“点つなぎのエコノミー”、本人主権の社会創造を目指して命名しました。

データ連携により期待される効果

これまでは個別保有していたデータを「Dot to Dot」を介してデータ連携することで、業種・業界を越えた多様なデータの組み合わせによる新しい価値の創出を実現します。今後は企業だけでなく大学や医療機関、研究機関、行政施設などとの連携も計画しています

■サービス開発の推進
事業者間で共同開発をすることにより価値を創出する新しいヘルスケアソリューションの開発を目指します。
・ ウェアラブルデバイスなどから取得するバイタルデータや健康診断情報を新たに開発するヘルスケアサービスで活用することによる、個人にカスタマイズされた食事提案や保険商品の提供。

<参考リリース>
生活をより豊かにするためのポータルサイト「スマートライフパス柏の葉」11月26日より開始

■研究開発の促進
医療機関や研究機関、複数の企業のデータを連携することにより、バイタルデータと医療データの連携による新たな治療方法の研究に活用することを目指します。

■街の利便・安全性の向上
三井不動産の街づくりノウハウを活かし、混雑情報や、気象データ、AIカメラによる映像解析などの街のデータなどとの連携したサービス開発を目指します。
・ 街の混雑情報をリアルタイムで連携をして密を避ける行動提案
・ 位置情報と目的地、交通情報を連携した適切な交通手段の提供

運用体制

このプラットフォームを運用するうえで重要なことは、「個人、事業者、プラットフォーム運用者間の信頼関係」「システムそのもののセキュリティなどの信頼性」です。運用はUDCKタウンマネジメント※2とBIPROGYが共同で行います。
UDCKタウンマネジメントが運用することにより、柏の葉でこれまで公・民・学連携で推進してきた「社会の課題を解決するための街づくり」の精神を活かし、街づくりに関わる皆様との共創、安全性・透明性の確保をしていきます。そのためのUDCKタウンマネジメントによる具体的な取り組み内容は次のとおりです。
・ リビングラボの設置・開催による事業者および住民の皆様との対話
・ データ倫理審査会設置による安全性・透明性確保の確認
・ 公・民・学連携組織における「データの公共空間」と「リアルの公共空間」の一元的管理
これにBIPROGYが加わることで次のようにシステム面の安全性も強化します。
・ 堅牢なシステムセキュリティ対策
・ システム運用者による内部不正対策
・ 不適切な事業者参入の防止
・ セキュリティガイドラインを用いた内部監査
・ 定期的なセキュリティ診断

※2 住民の生活利便性の向上や高質な公共空間を維持することを目的に公・民・学連携で立ち上げた一般社団法人

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